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2023-09

困難な時期にある友達たちに

「困難な時期にある友達たちに」

この暗い時期にも、
いとしい友よ、私のことばをいれよ。
人生を明るいと思う時も、暗いと思う時も、
私はけっして人生をののしるまい。

日の輝きと暴風雨とは
同じ空の違った表情に過ぎない。
運命は、甘いものにせよ、にがいものにせよ、
好ましい糧として役立てよう。

魂は、曲がりくねった小道を行く。
魂の言葉を読むことを学びたまえ!
きょう、魂にとって苦悩であったものを、
あすはもう魂は恵みとしてたたえる。

未熟なものだけが死ぬ。
他のものには神性が教えようとする。
低いものからも、高いものからも、
魂のこもった心を養うために。

あの最後の段階に達して初めて、
私たちは自己に安らいを与えることができる。
その境に至って、父に呼ばれつつ
早くも天を見ることができる。

H・ヘッセ


丁度中学生くらいの時に
ヘルマンヘッセという小説家が好きで良く作品を読んでいました。
その中でとても大事にしている詩があって、
それがこの「困難な時期にある友達たちに」という詩です。
当時僕はこの詩をノートに書き写して、何度も読み返しました。

とてもつらい日々が続いて、呼吸するだけでもヒリヒリと胸が痛んで、
何で生きているのかも良くわからないけど
とにかく「今もがいていることが無駄なことではない」って思えることが
あの頃の自分にとって何よりも大事でした。

「魂のこもった心を養うために」僕は今苦しいし、
それを糧にして食べつくしているんだって思うと救われた気持になりました。

久しぶりにこの詩を読み返しましたが、美しくて高潔な詩ですね。
時間を経て読むと、また違う味わいがありますが、
やっぱりあの頃を思い出して切ない気持になります。

ヘッセまた読み返そうかな~。

お勧めの小説、詩歌あったら教えてください!!

あんどう
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コメント

吉野弘さんの詩は心に染みます。
小説なら、小川洋子さんの作品が素敵ですよ。透明感があって静謐、それでいて官能的です。
ご興味があれば(^^)

ありがとうございます!

フラットバック様
なんと、コメントしていただいていたなんて…。
お返事遅くなって本当にすみません。
面白いお名前ですね。腰痛お持ちですか?なんて。

お勧めありがとうございます!
お二方ともきちんと読んだことがなかったのですが
早速吉野さんの詩集を購入し読みました。

「夕焼け」という作品は僕読んだことがあって、
映像をはっきりと想像できたことを覚えています。

印象は、とてもシンプルで素朴な言葉で本質を表現していて、心にズキズキ刺さるなぁということ。
特に僕が良いなと思ったのは
「雪の日に」
「奈々子へ」

この二つの作品でした。人生の真理がそこにあって
心が昂ぶっていくのを抑えられませんでした。

ご紹介いただきありがとうございました。これらの作品を大事にしますね。

小川さんの作品も一緒に購入したので
これから読みたいと思います。

今後ともよろしくお願いいたします。

あんどう

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プロフィール

あんどう

Author:あんどう
未治療FTM・FTXと、そのパートナー、ご家族、友人などのコミュニティ【紡ぐ】のスタッフとして活動しています。
主に『紡ぐラヂオ』の制作を担当しています。

北海道出身、未治療FTMの32歳。音楽と写真を撮ることが好きです。
みなさまどうぞよろしくお願いいたします。

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